2008年3月4日火曜日

美容院と1000円カットでは、どちらが儲かるか?

会計の理論、原則に基づいて、導き出した数字。

その数字は企業外部から見れば会社の現状が健全であるか、成長しているかを読み取れます。企業内部では今後の動向を見極ための意思決定の参考材料として使われます。

本書では経営者の視点から、後者である経営の為の数字の見方についてストーリー仕立てで分かりやすく紹介されており、数字だけではなく経営に必要な考え方もちりばめられていて有意義に読むことができました。



この本のタイトルにもなっている「美容院と1000円カットでは、どちらが儲かるか?」の章では
限界利益(売上-変動費<材料費>)と間接費の関係について述べられており、
曖昧な間接費をどう考えるかについて述べられています。

製品原価は(材料費+間接費)、限界利益は上記のように(売上-材料費)となって
利益を示す粗利益は(売上-(材料費+間接費))だから、ただ単に、限界利益が
高くても、間接費が大きいと粗利益は小さくなる。

簡単にたとえて説明してみると、高価な折り紙をつかって丁寧きっちり鶴を作って売るのか、
普通の折り紙、それなりに綺麗に作って売るのか。といえそう。(どっちも需要があるとする)

高価な折り紙は500円(材料費)、作るのには15分(間接費)かかるとする。売値は1000円。
<(売上)1000円-(材料費)500円=(限界利益)500円>
普通な折り紙は100円(材料費)、作るのには5分(間接費)かかるとして、売値は300円。
<(売上)300円-(材料費)100円=(限界利益)200円>

限界利益は高価な折り紙の方が高いっす。

縁日にこれらを売るとして、屋台の場所代(間接費)が3000円とする。

営業時間は2時間としてみる。

作るだけ売れるとすると、

高価の方は二時間で、八羽(材料費4000円)、売上は(8000円)
普通の方は二時間で、二四羽(材料費2400円)、売上は(7200円)

最終的にみてみると儲けは高価(4000円)、普通(5000円)で普通の方が儲かっちゃった☆

これは間接費のトリック♪らしー。
場代はどちらも3000円。とすると、一分あたりの間接費は
(場代)3000円÷(二時間働くから)120分=25円

とすると
高価は一羽あたり、間接費が15分×25円で375円
普通は一羽あたり、間接費が5分×25で125円 と時間がかかる分、
高価の間接費が上がる。

上述のとおり、間接費が上がれば粗利益は下がるから結局場代を支払うと、

高価は1000円
普通は2000円と普通のほうが儲かっちゃう。恐るべし間接費。

タイム イズ マネーとはこのことか、と改めて時間大切さを実感。

もう一つ納得したのは、部署ごとに、目標とする会計の数字は異なるということ。
当たり前のことかもしれませんが、かなり為になりました。

本書は二作目であることを読み終えてから知った(馬鹿)

いい復習になりました☆(あってっかな・・・)

是非一作目にも目を通さなな。



     

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