2008年1月26日土曜日

共感するCM

CM。企業が商品を売るためや、自社イメージを消費者に刷り込むために
使われれるもっとも一般的手段だろう。

その為、様々な種類のCMが作られる。テンポの良いリズムに合わせ、
商品や製品を歌にしたものや、日常生活に溶け込み、見ている者に
共感を与える構成にしたり、どうみてもタレント頼みのCMもある。

CM分析第一弾は『JT』の缶コーヒー<Roots>

なぜこのCMを取り上げるのか?特に大きな理由はない。
しかし、個人的には好感が持てるし、
緻密なコンセプトが影に隠れてならない気がする。
そのへんの部分について素人ながら少し考えてみたい。

この商品のターゲットとはサラリーマン。
年代は22~35くらいだと思う。この範囲の層に自慢の商品Rootsを売り込んでいる。

出演者はターゲット世代と同じ年代の坂口憲二さん。二枚目だ。
キャラの設定としてはまだ管理職レベルには達していない、入社してそこそこ。
会社には慣れているが、まだまだあどけなさが残る会社員。
同じ境遇の方々は多くいそうだね。

実際のCMでは坂口さんは日常生活にありふれた、誰にでも起こりうる
身の回りの出来事に喜怒哀楽するシーンが使われる。
(詳しくはJTのホームページで見れます)このシーンを見たターゲット世代はどう思うか。
「あ~あるある」「分かるわぁ、その気持ち」という共感を自らの心に抱く。
そんなクスッと笑える日常のひとこま。そこがこのCMの狙い(だと思う)

実際に起こりうるそのシーン(あるある体験と以下よぶ)は些細な場面や程度の
違いはあれ、実際に起こる可能性が高い。
そのあるある体験に出くわしたターゲットはあれっ?
これはCMで奴と似てるなというCM記憶を引き出そうとする。
この記憶を引き出せるかかが重要なポイントなので、
できる限り多くの人に思い出してもらう為に一言CM中に名言に近いフレーズを
盛り込み、日常のひとこまを言葉で納得させる。
行動の本質を示していて、かつカッコいいフレーズで構成されているから、
人は記憶に引っ掛かかる確率は上がる。

そしてその記憶を引き出せたなら勝負は半分勝ったようなもの。
そのまま購買意欲につながるのだ。なぜなら共通点に好感をもてるから。
あのCMのヒトもコーヒー飲んで頑張ってたな。よしオレも。という気持ちが
無意識に駆り立てられる。
もしそのヒトが実際に自動販売機の前に立ち、コーヒーの銘柄を
覚えていれば、他社との差別化に繋がるだろう。
今日はこれにしてみようという試飲の機会を得れる可能性は高いはずだ。
残りの半分は味の勝負。そこはメーカーは存分に自信をもっているだろう。

以上がこのCMがもたらす購買意欲のメカニズム。自己流です。

しかし、これでは、味が良いという他のメーカーが
必死で伝えようとしているメッセージは伝わらない。
それでは、購買意欲が半減するかもしれない。

そこで、味のよさは、ポスター化してコミュニケーションしているようだ。
(HPにも載ってるよ)
また、最近のCMではうまいこと名言フレーズに商品の特徴を
盛り込むことに成功している。
これがまた非常にうまい。いままでの名言と一貫性を保ちつつ、
きちんとウリを伝えている。

これが、クロスメディアによるJTの作戦だ。彼らが意図していることに
かすっていれば少しうれしい。

またHPには自らCMを作れるという面白い企画もあるので是非どうぞ。

*決して宣伝活動ではありません。いわゆる趣味です。

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